ヤン・ドン 「ジェネレーションギャップの架け橋となる」



現代に生まれた私は、本当に幸せです。アメリカの教育では、子供は何か一生懸命すれば、何でも出来るようになると教えられています。私は男性も、女性もそのような平等な機会を与えられていると信じています。科学技術が進歩すると共に成長してきた私ですから、母と私の育った時代の違いを意識的にいつも感じていました。 

母 に対して『お母さんなんか分かってくれない』、『分からないから、説明しなくてもいい』、『説明しても、絶対理解出来ない』などといった考えを持ち、父と 別居していた母に自分が自分で何でも出来るのを見せつけるために独り立ちしたくて、反抗的な娘になりました。弟は夜遅く家に帰ってもいいのにどうして私は だめの か。女の子だというだけでどうして友だちと海外旅行に行かせてくれないのか。現代娘として育った私は自分の考えを持っていますから、母とまったく違うと 思っていました。いわゆるジェネレーションギャップと呼ばれるものです。母がたった一人で私と弟を育てていることを考えると、早く大人にならないといけな いと思って、母の言うことより自分の考えに従っていました。 

母親の心はどの国でも、どの人種でも、同じなのだ。これは去年の春学期私が日本留学中に学んだことの中で一番印象深いことでした。ホームステイのお母さんは子供が3人いましたが、一番上は、アメリカに留 学中。二番目は高校を辞めて、仕事をしていました。一番下はアルバイトをしながら、大学に入るため受験勉強中でした。お母さんは主婦ですけれど、フルタイ ムの仕事もありました。『なぜ外国人留学生にホームステイをさせるの』と聞くと、『本当は今も外国に行ってみたいけれども、若いときに結婚してそんな機会を諦めてしまった。外国に行けない代わりにホームステイで外国人の学生から、様々なことを学びたい』と。

お 母さんは自分の力で子ども3人に良い生活をさせるために我慢強い母親の役をしています。お母さんは母と同じ年齢で、早く結婚し、自分の夢を諦めてしまいま した。まだ若いのに、どうして自分がしたいことをしないのかと聞いたら、母親としての責任があるからという答えでした。

お 母さんと話しているうちに母の気持ちが段々分かるようになってきました。私が十五歳から今日まで、母は重い責任を持って、私の勉強、将来の仕事、結婚、一 つ一つのことを心配しています。一人で母親の役も父親の役もしなければ成らないという情況は、私には理解できないことだと思います。ホームステイのお母さ んが子どもの夢を自分の夢としているように、母もそうしているのです。 

高 校でも大学でも、母の支持はいらないという態度を持ち、自分だけの力を頼むほうが安心だと思っていた私でしたが、今は『母親』と言う言葉の持つ意味がもっ と理解出来ようになりました。私がどんなに成長しても、母にとっては一生子供です。母は何時でも私の役に立ちたいと思っているのです。私の「ジェネレーションギャップ」というのは実は母の心が理解出来なかったということです。今、私はこの「ジェネレーションギャップ」に橋を架けようとしています。別の言葉で言えば、母の心が分かるようにつとめようとしているんです。